キミが死ぬまで、あと5日~終わらない恐怖の呪い~
「……もしかして、知らないんですか?」


あたしは恐る恐るそう聞いた。


「なにがだい?」


「ミズキさんの自殺の原因をです」


「両親が亡くなったショックからだ。さっきも言ったじゃないか」


その言葉に寛太が眉間にシワを寄せた。


本当に、知らないのだ。


どうしてミズキさんが自殺したのかを。


「町の人たちがミズキさんの事を心配して、あの家に行き来していたことは知っていますか?」


あたしがそう聞くと、松田裕は怪訝そうな表情を浮かべた。


「町の連中がミズキの家に? そういえば柏谷さんが時々様子を見に行ってくれているとは言っていたけれど……」


「他の人たちもです!!」


寛太が声を荒げて叫んだ。
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