キミが死ぬまで、あと5日~終わらない恐怖の呪い~
悲痛な叫びが部屋に充満しても、ミズキさんの呪いは止まらなかった。


ジワジワとなぶるように苦しめているのがわかった。


やがて男たちは体中から血を流し、声を上げることもできなくなった。


それでもまだ生きていた。


あとは出血多量になるまで待つだけだ。


「お前らにとどめは刺さない。これから死ぬまで何時間でも苦しむがいい。これがあたしの呪い方だ」


怒りがこもったミズキさんの声が聞こえて来る。


壮絶な現場を目撃して、足元がふらついた。


立っていることもままならなくて、寛太に支えてもらっていないといけない状態だ。


けれど、心の中はどこかスッキリしていた。


ミズキさんを苦しめ、死においやった人間が、本人によって裁かれたのだ。


これで、ミズキさんの気持ちを少しは晴れただろう。


「裕……」


優しい声が聞こえてきて、松田裕の隣の空間がキラキラと輝いてみえた。
< 238 / 242 >

この作品をシェア

pagetop