好きです、ユイくん!
「朝木さん、どうする?」
ど、うするって……。
でもまだ人はいるし、黒板の前で集まってる女の子たちはユイくんが好きって言ってたし、私が勝手にそう思っちゃうだけだけどなんとなく裏切りな気が……
いやいやいや、告白するって決めたのは私だもん。
いつどこでしようと、振られても仮に何かの間違いで成就しても、それは私の問題だよね、他の人がどうとかは関係ない。
「……今で、お願いします」
「ふふ、はーい」
私は席を立って椅子をしまい、数回深呼吸をして、小さな声で「よし」と言ってから、ユイくんの前に立つ。
そんな不審な行為で、多分なんとなく、周りに「告白か?」とバレてしまったみたいで、教室に残ってる人たちが皆こっちを向いて、口を閉じている。
私は皆に背を向けているから本当のところはどうなのかわからないけど、そんな気がする。