この幼なじみ要注意。
幼なじみが本気を出すとき。
無言のまま連れてこられたのは、使われていない空き教室。
入った途端ドンッと、荒く壁に身体を押し付けられた。
「ちょっ、ちひろ……痛い」
抵抗しようとしても、それをさせないように、手首をグッと掴まれる。
正面にある知紘の顔は、さっき青井くんに向けていたような鋭い目つき。
そんな顔…普段しないくせに……。
こんな状況なのに、普段見ない知紘の表情にドキッとしてるわたしはどうかしてる。
すると、スッと首筋に知紘の手が伸びてきて
「隠すなって言ったよね」
さっきはりつけた絆創膏をペリッとはがし取った。
「だ、だって知紘がこんなのつけるから…」
「なんのために、ここにつけたと思ってんの?」
そんなのわたしが知るわけない。