この幼なじみ要注意。



この前から青井くんは変だ。
前はこんなことしてこなかったのに。


そんな青井くんの変化にまったくついていけない。


「それ、隠さないんだ?」

「あ……」


しまった……。今朝貼ってきた絆創膏は知紘の手によって剥がされてたんだった……。


「それとも、貼ったけど幼なじみくんに剥がされたとか?」


「っ」


完全に図星で言い返す言葉が見つからない。


「否定しないんだ?」

どうせ、ここで否定したって嘘って見抜かれるのわかってる……。


「ほんと美依ちゃんは正直だね」


ポンポンっと頭を撫でられた。


「へ……」


青井くんの意外な行動に、間抜けな声が出てしまった。



「ごめんね、意地悪なことばっかり言って」


「そ、そんな……」


笑っていた青井くんは、わたしの知ってる青井くんの顔だった。

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