この幼なじみ要注意。
すると、スッとわたしの耳元に近づいてきて……
「……ヤキモチ、かな」
誰にも聞こえないように、わたしだけに聞こえる声の大きさで囁いた。
「ヤキモチ……?」
「そう。幼なじみくんばっかり美依ちゃんのこと独占してるから」
フッと笑ったと思ったら
「あ、でも今は俺よりも幼なじみくんのほうが妬いてるかもね」
「え……?」
今度は、教室の中である一点を指差していた。
「たぶん俺と美依ちゃんが話してるの気に入らないんだろうね」
青井くんが指差す先にいたのは
頬杖をつきながら、不満そうにこちらを見ている知紘の姿。
あきらかにこちらを睨んでる。
なんで、知紘がそんな顔するの……?
「美依ちゃん?」
「っ……」