この幼なじみ要注意。
***
電車を降りて、歩くこと数分。
着いた場所はとても意外な場所で。
目の前には、外観が白でとても可愛らしい建物。そばには、カフェテラスなんかあって。
「こ、ここは?」
「いこっか」
頭にハテナマークをたくさん浮かべたまま、青井くんに手を引かれてお店の中へ。
大きな扉は、まるでどこかのお城の扉みたいな可愛さ。
カランコロンっと、扉を開けると音が鳴って、
足を踏み入れると、甘い甘い匂いに一瞬で包まれた。
「いらっしゃいませ!2名様でよろしいですかっ?」
「はい、2人で」
目の前の店員さんも、おとぎ話の世界から飛び出してきたみたいな格好。
な、なんじゃ、ここは。
ひとり、この空間についていけていない中、店員さんがわたしたちをジーッと見つめて。
「もしかして、カップルさんですか?」
その発言にギョッと目が飛び出るような顔をして驚くわたしと、
「そう見ます?」
余裕な笑みを浮かべて、スマートに対応する青井くん。