この幼なじみ要注意。
「や……めてっ……」
「そんな可愛い声アイツにも聞かせたの?」
意識がボーッとする中で、見えた知紘は眉間にしわを寄せて険しい表情をしていた。
息を吸う暇もないくらい、荒いキスについていけなくて、必死に抵抗をしても敵わない。
「……もう全部終わりだね」
スッと唇が離れるとすぐにそんなことを言われた。
「お、終わり……って」
まだ呼吸が整っていない中、問いかけると
「もう美依のそばにはいられないってこと」
ほら、どうして嫌な予感はこうも的中してしまうの……。
「な、なん……で」
離れていく知紘の腕を掴むと、それは簡単に払われてしまって
「もう美依に振り回されんのはごめんって言ってんの。
人の気持ちも知らないまま、他の男に言い寄られて、おまけにキスされたとか……結局僕の気持ちは美依にとってはどうでもよかったんだって思い知らされたから」
「わ、わたし知紘の気持ち、ちゃんと考えて……っ」
「じゃあ、いま僕が何考えてるか言ってみなよ」
「っ、」