この幼なじみ要注意。

そんなわたしの隣を通り抜けて、バタンっと閉まった扉。


ひとり残されたわたしは、追いかけることも、すがることもできなかった。


「うぅ……っ」


つらい……

苦しい……

いかないで……そばにいて……



「ちひろ……っ…ちひろ…っ」


どれだけ名前を呼んだって、もう戻ってきてくれない。

わたしはどこまでバカなんだろう……
知らないうちに知紘のことをたくさん傷つけていたことに気づかなかったなんて……。


こんな結末を招いたのは全て自分なのに。

全身の力が抜けて、もうその場から動く気力なんてない。


ただ、涙だけは溢れてばかりで……



そのとき、ガチャッと目の前の扉が開く音がして、顔を上げてみると