この幼なじみ要注意。
少し期待していた自分がいた。
もしかしたらわたしのことを心配して、さっき言ったこと無しにしようって言うんじゃないかって
戻ってきてくれたのかもしれないって
「美依!あなたそんなところでなにしてるの!?」
そこには知紘ではなく、わたしのお母さんが驚いた顔をして家から出てきた。
あぁ……もう戻れないんだ……。
そばにいれないんだ……。
「うぅ……っ…ぅ…やだよぉ…っ」
「ちょっと、一体どうしたの!?とりあえず中に入りなさい」
お母さんに身体を持ち上げられても、まったく力が入らなくて、支えてもらいながら部屋の中に足を踏み入れるのがやっとだった。
すぐさま玄関でぺたりと座り込む。
「こんな遅くまでどこ行ってたの?心配してたのよ?」
「うぅ……ごめん…なさ、い…っ」
「知紘くんにはちゃんと会ってお礼言った?」
どうして、お母さんの口から知紘の名前が……?