この幼なじみ要注意。
それからいろいろ話をしていくうちに、千夏ちゃんはお兄ちゃんと買い物に一緒に来て、はぐれてしまったということがわかった。
「じゃあ、お姉ちゃんと一緒にお兄ちゃん探しに行こっか?」
華との約束の時間は過ぎちゃったけど、千夏ちゃんのお兄ちゃんを見つけるのを優先しないとって考えて、そう言ってみたら。
なにやらジーッとわたしを見つめる千夏ちゃん。
「それ、ほしい…っ!!」
「え?」
「おはなおはな!!」
「あ、これかな?」
千夏ちゃんが欲しいと言っていたお花っていうのは、その日わたしが髪を留めていた白の小さな花のピンだった。
「かわいいかわいい!」
「よしっ、じゃあこれ千夏ちゃんにあげる」
そのまま自分の髪からピンをとって、千夏ちゃんの髪に留めてあげた。