この幼なじみ要注意。



「うわぁ、ありがとう!」


とっても可愛らしい笑顔を向けてくれて、こっちまで幸せな気分になれた。

小さい子の笑顔は癒されるなぁ。なんてこと考えていた。


「よしっ、じゃあ千夏ちゃんのお兄ちゃん探しに……」


あんまり長い間連れてると千夏ちゃんのお兄さんが心配すると思って、探しに行こうと提案したとき。



「あー!おにいちゃん!!」


カフェの窓の外を見ながら千夏ちゃんが喋ったと思ったら、そのまま走ってカフェから出て行ってしまった。


「あっ、千夏ちゃんまって!」


ちゃんと送り届けようと思ったのに、お兄さんを見つけた千夏ちゃんにわたしの声は届いていなくて


お会計とか済ませて急いでカフェの外を出たけど、結局千夏ちゃんは見つからなくて。


無事にお兄さんのところ行けたのかなって少し心配しながら、待たせてしまっている華のところに行ったんだっけ?


1年前のことだけど、意外と鮮明に覚えていた。

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