この幼なじみ要注意。

「そこはさ……普通言い訳するものなんだよ」

「え、そうなのかな？」


わたしがバカだからそこまでの考えに至らなかっただけなのかな？



「だって美依ちゃんは何も悪くないんだよ。千夏のことが無かったら遅れることなかったでしょ？」


「そ、それは……」



「なのに美依ちゃんは千夏のことを言い訳にしなかった。普通は遅刻したら何かしら言い訳するのにさ……。美依ちゃんはほんと素直な子なんだなってわかってさ」


グッと青井くんの瞳がわたしをしっかりと捉えて


「……ほんとガラにもないんだけどさ」


「？」


少し照れくさそうにしながら


だけど、わたしから視線をそらそうとはせず


また、頭をくしゃくしゃしながら


「………だったんだ」

「え？」


語尾のほうしか聞こえなくて、肝心なところが聞き取れなかった。