この幼なじみ要注意。



っ……、こんな真剣な眼差しを向けられたら、どう反応したらいいのかわからない。


ただ、青井くんの好きが本気だってことはこれでもかってくらい伝わってくる。


「……美依ちゃんのそばにいるのは俺じゃダメ?」


「っ……、」



もう……わたしのそばに知紘はいない。


こんな時でも、わたしの頭の中に真っ先に浮かぶのは知紘で……


この前まで、わたしのそばには知紘がいてくれていたのに


もう、いない。


それを寂しく感じて、その寂しさを埋めようと誰かにすがろうとする自分の心はどこまで最低なんだろう……。


ぐらぐらと、心が揺れる音がする。

< 184 / 317 >

この作品をシェア

pagetop