この幼なじみ要注意。



「………」

「………」


あぁ、この無言の空間がつらい。

しかもこの後一緒に図書室の掃除なんて気まずい。


それに知紘は遊びに行くみたいだし。

チラッと少し離れた扉のほうを見れば、さっき知紘と教室を出て行こうとしていた子が待っている。


あぁ……前ならこんなことあり得なかったのに。


ギュッと胸が締め付けられる。
前まで知紘の隣はわたしだったのに……。


「……あ、あの、その掃除のこと言ってなくてごめんね…」


必死に声を振り絞って話しかける。


「い、今から遊びに行くんだよね……?掃除ならわたしひとりでやっておくから……」


"あの子のところに行って"って、この言葉が言えなくて切れてしまった。

すると、そのまま何も言わずわたしから離れてさっきの子のところに行ってしまった。

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