この幼なじみ要注意。
「……ほんと美依ってよくわかんない」
「っ……」
わたしだって、知紘のことよくわかんない。
こんな風に近くで触れ合ってるのに。
「ほら、さっさと片付けるよ。明日も居残りとか勘弁だから」
「う、うん」
するとすぐに、さっきまでわたしが使っていた踏み台を退かす知紘。
「え……それだと本が片付けられな…」
「はぁ……やっぱバカ」
「え?」
「さっき落ちそうになってんのにまた落ちる気なの?」
「こ、今度は落ちないようにするもん……」
さっきはたまたまバランス崩しただけだもん。
「……危ないからやめて。上のほうは僕がやるから、美依は床に散らかってるプリントでも片付けといて」
「わ、わかった」