この幼なじみ要注意。
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数十分して朝ごはんをテーブルに並べている時、ガチャッとリビングの扉が開いた。
「あ、早いね……って服は!?」
知紘の方に視線を向けると、濡れたタオルで髪を拭きながら、上半身裸の状態で登場。
な、なぜこいつは服を着てこない!?
「あー、暑いから」
「そ、そんな姿で歩き回らないで!」
そんな格好でうろうろされたらこっちの身がもたないっての!
「別にここ僕の家だし?」
うっ、確かにそれはそうだけども。
「ふっ、なに恥ずかしがってるの?」
意地悪そうな笑みを浮かべて、徐々にわたしとの距離を詰めてくる。
「ちょっ、やだっ……!」
ポタポタと知紘の髪から落ちる雫が冷たい。
少し上を見上げると、髪が濡れているせいか、いつもより色っぽく見える知紘。
「……美依の上目遣いって反則だよね」
頬に知紘の手が触れる。