この幼なじみ要注意。
***
それから職員室に行って、そのままふたりで帰る帰り道。
こんな風に肩を並べて歩くのはいつぶりだろう?
暗い中、街灯が照らす光で影がふたつ隣同士で並ぶ。
隣で歩いているとたまに知紘の指先に触れてしまって、いちいちピクッと反応する自分が恥ずかしい。
そんなことに気を取られていたら、わたしの横をすごい勢いの自転車が横切った。
「きゃっ……!」
接触しそうだったけど、間一髪。
知紘がわたしの肩をグッと引き寄せて、そのまま包まれた。
「……ほんと危なっかしい」
ダメだ……また胸がキュッて……。
前まではこんな風に近くてもこんな気持ちになることなんかなかったのに。