この幼なじみ要注意。



ドサっと音がして……
だけど不思議と身体は痛くなくて


「み……い…!」


わたしを呼ぶ声が聞こえて、ぼんやりする意識の中で目を開けると



「……ち……ひろ…」


とても必死で、焦った顔をした知紘が飛び込んできた。

名前を呼ぶと、ホッとしたような顔を見せたかと思ったら


そのまま、ギュッと抱きしめられた。


この温もりがこんなに安心できるものなんて……。

もうこのまま抱きしめられたままでいられたら、どれだけわたしは幸せなんだろう……。


そんなことを考えていると、知紘の少し冷たい手がおでこに触れた。


「熱あんじゃん」

「ふぇ……?」


身体が熱くてくらくらするのは熱のせい?

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