この幼なじみ要注意。



「……なんでこんな状態になるまで気づかないの?」


そんなことを言いながら、わたしの身体を簡単に持ち上げて

何も言わずに歩き出した。


ほら、そんな風に簡単にわたしに触れて……知紘にとっては何ともなくても、近くに感じるだけで、触れられるだけで……胸がドクドク脈打つ。


それが知紘に聞こえないか心配しながら……そのまま身を預けた。



着いた場所はもちろん保健室。
着くなり、すぐ先生を探していたけど、どうやらいないみたいで


「とりあえずベッドで横になって」

「……ん」


ベッドに身体をおろされて、横になるとだいぶ身体が楽になる。

だけど……


「まっ……て、ちひろ……っ」

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