この幼なじみ要注意。
離れてほしくなくて……。
こんなこと言わないはずだったのに……気づいたら口に出してしまっていて、ギュッと知紘の手を掴んだ。
心の中のワガママな自分が離れてほしくないって、そばにいてほしいって……。
「熱あるんだから大人しく……」
「っ……そばにいて…」
わたしを離そうとする知紘にそんな言葉を投げかける。
なんでわたしこんなこと言ってるの?
熱があるから……?
意識が朦朧としてるから……?
違う……
これは熱のせいなんかじゃない。
わたし自身が知紘を求めてる。
もう全てが言葉に出てきてしまいそうで、それを自分の中で抑えることをしようとしてるのに、上手く制御できない。
「……そんな顔して言うとかズルくない?」