この幼なじみ要注意。



いくら熱があって、意識が朦朧としていたとはいえ、完全に自分を見失っていた。


何やってるんだ、わたし……。


ひとりため息が漏れる。


ふと、時計に目をやるともう時刻は夜の7時を過ぎていた。

お昼休みが終わってから、保健室でずっと寝ていて、いままで目を覚まさなかったわけだからかなりの時間眠っていたことになる。


そのおかげか、身体の調子もだいぶ良くなっていた。


あれ、でもわたしずっと寝てたのに
いったいどうやって家まで帰ってきたの?


ここで素朴な疑問が頭に浮かぶ。


自分で学校からここまで歩いて帰ってきたわけがない。

そんな記憶はどこにもない。


それとも、それすら忘れてる?

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