この幼なじみ要注意。



「僕には美依しかいらない。美依さえいてくれれば何にもいらないって思えるくらい、それくらい大切なんだよ」

「ちひろ……っ」


「……そーやってすぐ泣くところも可愛くてたまんない」



抱きしめられる温もりが、こんなにも温かいものだったなんて。

きっとこれは想いが通じてるからこそ感じるものであって、こんなに愛おしく感じるなんて。


「えへへ」

「どーしたの、急に笑って」


「なんか幸せだなぁって」


笑い声が出てしまうくらい、今のわたしはとても幸せ。

それは知紘がいるから。


わたしすごい知紘のこと好きなんだなぁと実感させられた。


「美依は単純だね」

「むぅ!」


「まあ、僕も幸せだけど」

「っ!」


不意打ちのその言葉はダメ。

< 236 / 317 >

この作品をシェア

pagetop