この幼なじみ要注意。



「もう、バカバカ!!」

隣で平然とした顔してあんぱんを食べる知紘の胸を軽く叩く。


しかし、身を乗り出しすぎたのか


「うわっ、ぎゃっ!!」


知紘の身体が倒れて、そのままわたしがその上に乗っかってバランスを崩した。


あ、あれ?これだとなんかわたしが押し倒してるみたいじゃない!?


「へー、押し倒してくるとか積極的じゃん」


「ち、違うの!これは勢いでこうなっちゃってるの!」


早く退かないとって思って、退こうとするのに


「……せっかくふたりっきりだし」


知紘の両腕が腰に回ってきて、退こうとさせてくれない。


「……キスでもしとく?」

「なっ!す、するわけないでしょ!」


万が一、誰か来たらアウトだから!
いや、もし今来てもアウトだけれども!

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