この幼なじみ要注意。

「……せっかく美依が押し倒してくれてるのに？」

「言い方どうにかしてください」


完全に面白がってる。
この状況を楽しんでる。


「今誰か来たら確実に美依が僕のこと襲ってるようにしか見えないだろーね」

「うっ……だ、だから退きたいの！」


今だって自分の身体を腕で支えるのに必死なんだから。

それも気づいてて、わざとこんなこと言ってきてる。



「……じゃあ、このままキスして」


そう言いながら顔をグッと近づけてきた。

この整った顔を目の前にすると、バクバク鼓動がはやく動き出す。


「っ、できない…」


「……軽くでいいから」


そもそも自分からキスとかできるわけがない。

いつも知紘は自然にするけど、自分からするってなるとどうやったらいいのかわかんない。