この幼なじみ要注意。
「あれは傑作すぎて忘れられない」
「し、しかたないでしょ!ってかあの時、知紘が止めてくれれば落ちることなかったのに!」
知紘ってばわたしが噴水に落ちた後に
「虹は掴めないんだよ、バカだね」って言ったんだよ?
小さい頃からすでに知紘のこの性格は出来上がっていた。
「だってまさか虹を掴みにいこうとするなんて思ってなかったし」
「それはそうだけれども」
「そもそも虹を掴めるって発想が僕には無かったし」
なんとも現実的な子供なんだ。
「そーだ。噴水あったとこ行ってみる?」
「え」
「今日は落ちても知らないから」
「むっ!落ちませんよーっだ!」
こうしてあの悪夢の噴水があった場所へ移動した。