この幼なじみ要注意。



「あ、そーいえば美依」

「なぁに」


「雨降ってきてる」

「え、」


パッと外を見ると、朝と昼晴れていたはずなのに今は空がどんより曇っていて雨が降り出していた。


「布団干しっぱなし」

「あっ、そうだった!」


こうしちゃいられない。急いで起きて掛け布団を取り込んだ。

まだ降り始めだったから、そんなに濡れてなくてよかったぁ。


「教えてくれてありがと」

「やっぱ教えなきゃよかった」


「え、なんで?」


そんなこと言ったらびしょ濡れになって掛け布団なくなってたよ?


「だって、美依が離れたから」

「へ…?」


「せっかく美依からギュッしてくれたのに」


「っ!」


一瞬だけ、胸がキュンってなった。
そして、それと同時にさっきまでの自分どうした?ってなって恥ずかしさに襲われた。

< 28 / 317 >

この作品をシェア

pagetop