この幼なじみ要注意。
時刻は夜の11時を過ぎようとしていた。
「美依、眠い」
あれだけ朝寝て昼寝までしたのにもう眠いって言ってるよ。
「じゃあ、わたしも寝るね?」
だいぶ大きめの知紘のシャツを借りて、リビングのソファーで寝ようとした時。
「……ぎゃっ!!」
身体がふわりと浮いた。もちろん知紘の手によって。
「ちょっ、知紘?」
なにも言わず、わたしを寝室まで運んだ。
そして、そのままベッドの上に座らせられた。
「?」
えっと、これは。
「ねぇ、美依一緒に寝よ」
「え、なんで?」
いや、いきなりすぎじゃないですか?
たまに知紘の家に泊まることあっても寝る時はほとんど別々だし。
「抱き枕洗濯中だから」
「………」
あっ、そういえばそうだった。
朝に洗濯をした知紘愛用の抱き枕は、わたしが干すのを忘れてしまって、まだ乾いていないんだ。