この幼なじみ要注意。
次の瞬間、ふわっと誰かに抱きしめられた。
わかる……わかる……今この抱きしめてくれる温もりがどれだけわたしに安心感を与えているのか…。
暗くて、何も見えなくて、さっきまで怖くて怯えていたのに……。
「遅くなってごめん」
この温もりと、この声を聞いたらこんなに安心できるだなんて。
「ちひろ……ちひろ……っ」
「うん、ここにいるから」
ギュッと抱きしめる力が強くなる。
こんなにもそばにいて、わたしのこと守ってくれるのは知紘だけ…。
「うぅ……怖かったよぉ…っ」
「ごめんごめん。美依がやばいと思って急いで帰ってきたんだけど、ちょっと遅れた」