この幼なじみ要注意。



「んじゃ、美依もおいで」

「い、いいの……っ?」


「その代わり、僕の手離すのダメだから」

ギュッと知紘がわたしの手を取って、そう言った。


部屋の中を照らす明かりは、知紘のスマホだけ。ブレーカーを見つけて


「あー、やっぱり落ちてる。部屋中の電気つけたでしょ?」


「だ、だって暗いの怖いもん」


それを上げてくれて、無事に部屋の明かりが戻った。


そのあとタオルを用意して、あとお父さんの着替えを貸してあげた。


「そーいえば美依お風呂どーすんの?」


タオルで髪を拭きながら、わたしに尋ねてきた。


そうだ、お風呂入らなきゃいけない。まだ、雷の音がおさまってない。そんな中ひとりになるなんて無理……。


「あ、あのね……?」

「ん?」


「わたしがお風呂はいってる間、お風呂場の外で待っててくれる……っ?」


「は……?」


そうだよ、知紘がお風呂場のすぐ近くにいてくれれば何かあってもすぐに呼べるし。
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