この幼なじみ要注意。



「知紘、ちゃんといる…っ?」

「ん、いるよ」


お風呂場の扉一枚越しで声が聞こえる。その声を聞いて安心して湯船に浸かった。


外ではまだゴロゴロ雷が鳴っている。


「ちひろ……っ?」

「ん、なに?」


何度も呼んで、いるかどうか確認してしまう。だって知紘のことだから、気づいたらいなくなってたとかありそうなんだもん。


「ちゃんと、そこにいてね?」

「少しは僕のこと信用しなよ」


知紘の声に安心しながら、シャワーを浴びて、いろいろ済ませた。


チャポンッと再び湯船に浸かると温かい。湯船に髪がついちゃうから、上の方でひとつにまとめた。


「もう出るからね?」

「ん、わかった」


ある程度身体が温まったところで、お風呂場から出ようとした時。

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