この幼なじみ要注意。
***
「ねぇ、知紘」
「ん、なに」
時刻は夜の11時を過ぎた。真っ暗の中ふたりっきり。
「なんでそんな離れて寝るの?」
あれから、知紘の様子がおかしい。
結局あのあと、何もなく終わったけど、なんだか冷たくされてるような気がするのは気のせい?
今だって、せっかく一つのベッドに一緒に寝てるのに、端っこの方に逃げて、おまけに背まで向けられちゃってるし。
「僕だっていろいろ我慢してんだけど」
ボソッとそんな声が聞こえた。
いつもなら一つのベッドで一緒に寝るなんて無いけど、今日はわたしが一緒に寝て欲しいってお願いした。
今日だけは……ひとりで寝るのが怖いから。
わたしのお願いを断れない知紘は渋々了承。
だけど、こんなに離れてたら一緒に寝てもらう意味ないじゃん。