赤髪の彼
「なに、はなしてたの?陽菜と」



帰り道、西島くんがそう聞いてくる。



「いや、なんで言わなかったのかとか質問責めに…」



なんてされてないけど、もし本当なら陽菜がしそうなことぐらいはわかる。



「ぷっ。陽菜らしいな」


「陽菜とは仲いいんだね」


「んー。俺、普段怖がられてっからさ学校で」



でしょうね。
なんて思うあたしは冷たいのだろうか。



「陽菜だけは女子で怖がられず話してくれんだよ」


「へー」



陽菜、誰にでも声かけそうだしね。
みんなと仲良くできて羨ましい。



「まぁ、あれだ。うん、よろしく」



急にあたしに手を差し伸べる西島くん。



「あ、よろしく」



そこで違うって言えたはずなのに。
なんだかんだ照れながら言う西島くんのこと見ていたくて。

わかったこと。
ヤンキーでもかわいい。


ヤンキーだって普通の男の子なんだよね。
だから、普通の恋愛できるかな。

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