赤髪の彼
「なんか怖い人待ってるー」
掃除中、クラスの女子質が口々にそう言っているので、あたしも窓の外に目をやる。
「西島くんっ!?」
みんなが言っていたのは紛れもなく、昨日つきあいだした西島くんで。
「なに、笛田の知り合い?」
「え、いやぁ…」
声をかけてきたのは、あたしの好きな人で。
まさか彼氏だなんて言えるわけかなかった。
「あれってたしか西島海里だよな」
「え?」
ずっと好きだった玉田(タマダ)くんが彼の名前をくちにするからビックリする。
「同じ中学。地域で1番の不良だった」
「うっ…」
〝1番の不良〟
嘘でしょ。そんな人とほんとにあたし付き合ってるの?
そんなこと言えないよ。
「あの制服ってことは…ふーんやっぱそーいうとこいくんだな」
「そういうとこ?」
「あそこ、ヤンキー8割学校」
そんな高校に陽菜が行っていたなんてまったく知らなかった。
掃除中、クラスの女子質が口々にそう言っているので、あたしも窓の外に目をやる。
「西島くんっ!?」
みんなが言っていたのは紛れもなく、昨日つきあいだした西島くんで。
「なに、笛田の知り合い?」
「え、いやぁ…」
声をかけてきたのは、あたしの好きな人で。
まさか彼氏だなんて言えるわけかなかった。
「あれってたしか西島海里だよな」
「え?」
ずっと好きだった玉田(タマダ)くんが彼の名前をくちにするからビックリする。
「同じ中学。地域で1番の不良だった」
「うっ…」
〝1番の不良〟
嘘でしょ。そんな人とほんとにあたし付き合ってるの?
そんなこと言えないよ。
「あの制服ってことは…ふーんやっぱそーいうとこいくんだな」
「そういうとこ?」
「あそこ、ヤンキー8割学校」
そんな高校に陽菜が行っていたなんてまったく知らなかった。