赤髪の彼
「お前はさ、俺のどこを好きになったの?」


「…え?」



今はすきだけど、知り合ってからの西島くんのことしか出てこない。
これじゃあ告白したのにおかしいじゃん。



「好きってどこを?」



グイグイと顔を近づけてくる西島くんにあたしの心臓の高鳴りは止まることを知らない。



「ち、ちかいよ…」


「いいじゃん、この前もキスしただろ」


「そん、な。こんなとこ「黙れ」



また同じセリフで唇を強引に奪われる。



「誰もみてねーよ」



周りをみてみれば、みんな遊園地で遊ぶことに夢中で。
あたしたにの方になんか目もくれてなかった。



「…なんで、キスなんかするの?」


「は?自分の女にキスしてなにがおかしいんだよ」


「好きじゃないくせに…」



言わないはずだったこんなこと。
なのに、西島くんがどんどんあたしを好きにさせるから。



「好きじゃないってなに?」



西島くんが聞いたこともないくらいの低い声を発する。

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