赤髪の彼
「まぁ、本当のところなんてわかんないんじゃねーの?会ったこともないくせに嫌うなよ」



近くにあった缶を足で踏みつける。


やっぱりこの人怖い。
告白してないですなんてやっぱり言えない。
そう思うあたしなのでした。



「そ、そうだね。そうだよね…」



そう言うことしかできなかった。
だって、認めないときっと殺されるよ。
人を何人も殺してきたんじゃないかって顔してるもん。



「そ、そういえばあなたの名前…」


「はぁ?知らねぇの?」


「知るわけ…」



話したこともないあなたの名前を知るわけないでしょ。



「西島海里。つーか、好きなら普通俺の名前ぐらい調べるだろーが」



いや、好きじゃないですし。
なんて言えないけど、心の中で反論する。



「そ、そういうの苦手で…」



こうやっていうしかなかった。



「てか、逢坂海里と同じなんだね。名前」


「あー、もういくね?あいつの話」


また怖い顔になる。
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