ああ、もう、本当に大好き
ある日の放課後。
また先生に頼まれた。今度はノート配り。
これって最早学級委員というより雑用係だと思うんだけどなぁ。
『チャッチャと終わらせちゃおうぜ』
『だね。山下くんも私も部活もあるし』
まだクラスメイトの名前を覚えられないから、座席表を見ながらノートを配る。
『なぁ』
『山下くん、どうしたの?』
『やっぱり西川って、何かに怖がってる気がするん
だけど』
『そんなことないって』
『永野に相談できない事なら俺に相談してもいい
ん…』