たったひとつの愛を君に



それからというもの、偶に痛みは出るものの

この間ほどの激痛はないまま、次の診察日になった。

私はまた母と病院に来ていた。

母には、この間の激痛のことは話していた。

すると、

「怖かったね。辛かったね。もうすぐ貴方の病気が分かるから、頑張ろうね。」

そう言って抱きしめてくれた。

私は周りに恵まれていると実感した。

そんなことを考えているうちに、名前を呼ばれた。


< 103 / 322 >

この作品をシェア

pagetop