たったひとつの愛を君に




あの日から2週間が経った。

学校を休学したところで大層生活に変化はなかった。

いつも通り痛みで眠れない夜。

朝方に気を失うように意識を手放す。

目を覚ますのは昼過ぎ。

あった変化といえば、食事ともう1つ。

蜂と別れたのをきっかけに

私は食事が採れなくなっていた。

元から少食で飲み込むのが苦手だったけれど

今はそんなんじゃない。

蜂の言葉、目付き、思い出すだけで苦しくて

何も喉を通らない。


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