たったひとつの愛を君に



診察日当日。

車椅子の私を押す母に連れて行ってもらう。

最初はすぐに疲れていた車椅子にも

もうすっかり慣れていた。

やはりこういう大きな病院は待ち時間が長い。

私は最初の病院を思い出していた。

最初にあの病院へ行ったからこの診断を貰えた。

あの医師と病院には本当に感謝していた。



そんなことを考えていると、名前を呼ばれた。


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