たったひとつの愛を君に



神を恨むことでしか自分を保てなかった。

けれどまるで泣くことも許されないかのように痛む胸。

心も身体も痛くて仕方がなかった。

慣れていたはずの痛みも大きくなっていて

耐えられない程のことも多かった。

そんな時は痛みを紛らわす為に

何度も自分を傷付けていた。

おかげで腕は傷だらけ。

切る場所もない程だった。

どんどん深くなる傷。

でもそれが治まるきっかけとなる出来事があった。


< 178 / 322 >

この作品をシェア

pagetop