たったひとつの愛を君に



身体の痛みは治まることはない。

薬も私の年齢や体重を踏まえた上での

最大量処方されていた。

それでも蜂に抱かれている間だけは

痛みを忘れられた気がした。

世間一般ではこの関係はセフレというのだろう。

それでも幸せだった。

蜂が私だけを見てくれる。

そこに愛がなくても。それで良かった。


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