たったひとつの愛を君に



久しぶりの学校。

前は私もここで皆と勉強したりしていたのに。

そう考えると少し泣きそうになった。

でも今は泣いている場合じゃない。

浮かびかけた涙を振り切って、私は笑った。

作り笑顔にはもう慣れていた。

母や蜂、星達を心配させないように

必死に笑顔を作るようになっていた。

しばらくすると担任がやって来て、

空き教室へと通された。


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