たったひとつの愛を君に



役所を出て、2人で新居へ帰る。

すると突然、私のお腹に痛みが走った。

「痛い…っ。痛いよ蜂くんっ。」

蜂へ訴えると、蜂は私を見て驚いていた。

「蜜、破水してる…。すぐ病院へ行こう。」

そう言って病院へ電話を入れると、

私を車に乗せ、病院へと向かった。

病気のおかげで痛みには強いけれど、

未知の痛みだった。

怖かった。不安だった。

この日に備えてたくさん勉強してきていたのに

恐怖心で頭は真っ白だった。


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