星空を見上げて
圭介さんが嫉妬するなんてびっくりしたな
そういうのって無縁だと思ってたから
過去彼氏がいたのは高校生の時、でも半年もしないで別れたっけ
その後は涼くんと出会うまで恋人なんていなかったし
自覚しろって言われても男性に声をかけられたことないんだよね
「私モテたことないんだけどな」
「葵はモテたいのか?」
突然聞こえた声に飛びあがらんばかりに驚いた
「圭介さん!いつの間に」
「葵がボーっと考えこんでいたから」
圭介さんがじっと私を見る、なにか見透かされていそうでイヤだな
「用意できましたよ、さあ食べましょう」と無理やり話を終わらせた
・・・・・
食後のコーヒーを飲んでいるときもお互い何も言わずにいた
この空気に耐えきれない私は思いきって言葉を発した
「圭介さん私モテたいとか思ったことありませんよ
ただモテたことがないって言っただけですからね
私は圭介さん1人にモテればいいんですから」
と最後のほうは声が小さくなってしまった
恥ずかしくて俯いていると肩を抱かれた
「葵がそんなこと思ってないのは分ってる
俺の勝手な嫉妬だ、ごめん」
私は彼に抱きつくと
「今もこれから先も私が好きなのは圭介さんだけですから」
「俺も葵だけを愛してる」そういうと彼がぎゅっと抱きしめかえしてきた
「コーヒー冷めちゃいましたね、新しいのを淹れてきます」
そう言ってソファーを立とうとしたが離してくれなかった
「圭介さん?」
「もう少しこのままで」
そう言われ私は再び彼の背中に手をまわした