星空を見上げて
その後スーパーに寄り買い物をした
カートに食材を入れていくがあのときの光景がアタマから離れない
あの人何しに会社に来たんだろう
一緒にいたということは彼に用事があったんだよね
彼の腕に手をかけた時の彼女の顔、あれは恋している顔だ
”これって政略結婚とか?”
女子社員の言葉が甦るまさか本当に?
私は薬指を見た、指には彼がくれた指輪が輝いている
”彼の言葉だけ信じて”
”俺を信じろ”
信じたいけどあんな場面を見てしまうと気持ちが揺らぐ
私は圭介さんを信じていればいいの?
そう思いながらも心の中はもやもやしていた
・・・・・
結局その日は圭介さんの顔が上手く見れずにいた
食事中会話の少ない私を見ていたが何も言ってこなかった
体調を理由にお風呂を別々にしてもらい先に休ませてもらった
ベッドに潜り込んでも眠れない
無理やり目をつぶると圭介さんがドアを開けて入ってきた
彼はベッドの端に座ると私の髪をなで
「葵、顔を見せて」
私は顔を出さないでいるともう一度名前を呼ばれた
そっと布団から顔を出すと
「何があった?」と聞かれ答えずにいるともう一度聞かれた
「葵、言ってくれ」切なそうに私を見る圭介さん
私はひと息はくと口を開いた