星空を見上げて
社長になることが正式に決まると
圭介さんは引き継ぎのため家に帰るのが遅くなる日が続いた
私はというと東京に引っ越すための準備でばたばた状態
お互い顔を合わせることも会話も減りちょっと寂しく思っていると
「え?東京に行く?」
「ああ向こうで急な仕事が入ったので3日ほど東京に行ってくる
すぐに戻ってくるから今回は家で待ってて欲しい」
「・・はい」
そう言うと翌朝彼は東京に向かった
一緒に行きたかったけど今回はそういう訳にもいかないよね
彼も頑張っているんだから私もやれることをしないと
そう思いひたすら荷造りを続けた
その後も荷造りに集中していると辺りが暗くなっているのに気がついた
見ると19時!?
「わ!もうこんな時間、夕飯何にしよう」
冷蔵庫を見るとそこそこ食材は入っていた
今日は買いモノに行かないであるもので済ませちゃおう
作ったのはふわとろオムライスに野菜スープ、我ながら上手くできた
食べる前に写真をとり圭介さんにLINEを送る
”お疲れ様です、私はこれから晩御飯します
圭介さんもちゃんとご飯食べてくださいね”
と写真つきで送るとすぐに既読がつき返事が来た
”仕事が終わって今ホテルに帰って来た
夕食は外食で済ませた、早めに終わらせて帰るから
帰ったら俺にもそのオムライス作ってくれ”
彼からの返事に顔が緩む、ケータイをテーブルに置くと
1人にこにこしながらオムライスをぱくついているとケータイが鳴った