星空を見上げて

彼は将来新城建設を背負って立つ人だ
そんな彼に彼女は相応しくない私こそが彼の隣にいるべきだ
そう思い彼に近づこうとしたがそもそもそれが間違いのもとだったことに
この時の私は気がつかなかった

自分でいうのもなんだけど私はどちらかというと美人なほうだ
大学でもけっこうモテていた
それなのに彼に全く相手にされないことに余計ムキになってしまった

彼がダメなら婚約者に会うしかないと思い
マンションまで押しかけ別れるよう迫るがそれを彼に知られてしまった

その後自分のしたことの重大さを身を持って思い知ることとなる
自分のせいで業務提携が白紙になりかけたのだ
彼と婚約者に近づかないことを条件に提携は無事結ばれたが
私には大学と自宅以外は外出禁止と言う痛いお仕置きが待っていた

その後は大人しく大学に通いつづけ
卒業後は花井ホテルとは関係ない会社に就職した

花井に就職することも考えたけど新城建設と提携を結んでいる以上
どこで彼と会うか分らない
それではいつまでたっても諦められないからだ


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