星空を見上げて
東京4日目
東京4日目
目を覚ますとゆっくりと起き上がった
泣きすぎたのかアタマが少しぼーっとする
圭介さんが運んでくれたみたいで私はベッドで寝ていた
ふと横を見るとソファーに圭介さんが寝ていた
「えっ?」
ベッドを抜けだしそっと彼に近づき顔を覗きこんだ
「寝てる」
ひょっとして昨日ずっとここに居てくれたの?
彼は昨日のスーツのまま長い足をソファーから出して寝ていた
「圭介さんこんなところで寝ていると風邪ひきますよ」
彼に声をかけるが起きる気配はない
私はクローゼットから予備の毛布を持ってくると彼に掛けバスルームに向かった
シャワーを浴びると少しアタマが冴えてきた
バスルームを出ると圭介さんは起きていた
「おはよう」
「おはようございます」
彼はひとつ大きく伸びをした
「瞳」
「はい?」
「今日は仕事が休みになった、どこか行きたい所はあるか?」
「休みって・・いいんですか?」
「ああ、どこに行きたい?」
昨日の今日で出掛けられるとは思っていなかったので何も考えてなかった
うーん、どうしよう あ!
「あの水族館に行きたいです」
「水族館?」
「はい、何でも日本初で屋上に水族館があるそうですよ
世界的に珍しい魚もたくさん展示してるとか」
「それはどこにあるんだ?」
「えっと」
ガイドブックを見ると東池袋と書かれていた
「池袋か」
「遠いですか?」
「いや大丈夫だ」
「よし支度をすませたらさっそく出かけよう」
「はい」
そういって私たちは身支度を始めた