星空を見上げて

その後はどこに寄ることもなくホテルに戻った
もちろん圭介さんはまだ帰っていない

部屋に入りベッドにボスンと倒れ込むと目を閉じる

疲れたなちょっとだけ寝ちゃおうかな
そう思う間もなく瞼は重くなり、すぐに眠りに落ちていった

・・・・・

どれくらい眠っていたのか、ケータイの鳴る音で目が覚めた
時間を見るともう18時を少しまわっている

えっ私3時間以上寝てたの?

ケータイを見ると圭介さんからの着信とメールがたくさん入ってた
きっと電話に出ない私を心配したのだろう
急いで電話しようとしたらいきなりケータイが鳴りだした

「わっ!びっくりした」慌てて電話に出ると

『瞳?電話に出ないから心配した、今どこにいる?』
と、彼の心配そうな声

「ホテルです、ずっと部屋で寝てて気がつきませんでした」

『それなら良い』

「ごめんなさい」

『いや何もなければ構わない』


「圭介さんまだ会社ですか?」

『ああ、だが今日は終わったのでもうすぐ会社を出る
ところで夕食は?』

「いえ寝てたのでまだ何も」

『じゃあ外で食事しよう』

「すぐ支度して行きますね」

『ホテルに行くからロビーで待っててくれ』

「大丈夫ですよ待ち合わせ場所を言ってくれれば1人で行けますから」

『いや俺が心配なんだ、頼むからホテルに居てくれ』


圭介さんの過保護は今も進行中だ


「分りました、じゃあ待ってます」

『ああ、あとで』

そういうと電話をきった
私は急いでベッドから起き上がると支度を始めた


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